東証マザーズ市場が冴えない2つの理由
市場特性から反転要因を読み解く
東証マザーズ市場が冴えない動きとなっています。東証マザーズ市場に上場している全ての銘柄を対象とした株価指数、東証マザーズ指数の年初からの値動きを見ると、日経平均株価が▲2.4%であるのに対し、▲23%と大きく下落しています。この乖離はどこからきているのでしょうか。今回は東証マザーズ市場について掘り下げてみたいと思います。
「夏枯れ相場」は狙い時?格言から見る投資術
「人の行く裏に道あり花の山」
相場には、いろいろな用語や格言があります。例えば、「人の行く裏に道あり花の山」という言葉。これは、投資において付和雷同で行動しても大きな成功は収められない、他人がやることの反対をやった方が大きな成功を収めることができる場合が多い、という意味です。類似の格言として、「友なき方へ行くべし」、「相場師は孤独を愛す」というものもあります。日本だけではなく、アメリカの金融の中心地ウォール街にも「Buy when others sell; Sell when others buy.(人が売るときに買い、人が買うときには売れ)」という言葉がありますので、投資の本質を表していると言えるでしょう。さて、格言とは少し異なりますが、「夏枯れ相場」という言葉をご存知でしょうか?夏はお盆休みや休暇等で、国内外の市場参加者が減るために株式市場の取引量が減り、相場の値動きが小幅なものになることを指した言葉です。実際に、夏は取引量が減っているのでしょうか?検証していきましょう。
がん治療に第4の道?「免疫療法」で注目の新薬企業
「免疫チェックポイント阻害薬」の効用
生涯で日本国民の2人に1人がかかると言われている「がん」。 その治療に今、もともと体に備わっている「免疫」という仕組みを活用した新薬が開発され、注目を集めています。がん細胞は、正常な細胞の遺伝子が変化してできた異常な細胞で、体内でどんどん増えていこうとします。一方、がん細胞は免疫によって異物と見なされ、体から取り除かれていきます。それではなぜ免疫があるにもかかわらず、がん細胞が増えてしまうのでしょうか。実は、がん細胞自身が性質を少しずつ変化させて、免疫による攻撃から巧みに逃れているのです。がんの従来の治療法、いわゆる3大治療法としては、がんを切り取る「手術」、がんに放射線を当てる「放射線療法」、抗がん剤などの薬を用いる「薬物療法」があります。そして今、第4の治療法として、体に備わっている免疫の力を高め、がんを攻撃する「免疫チェックポイント阻害薬」と呼ばれる免疫療法が注目されています。
相場軟調局面での「中小型株投資」はアリか、ナシか
“変動幅大きく危険”は本当?
先週は日経平均株価が大きく下げました。市場が過度に悲観的になる不安定な局面では、企業の本来的価値に対して株価が過小評価され、割安に放置される場面が多いといわれています。相場変動の大きい局面では、流動性の低い中小型株は株価のボラティリティー(株価変動)が大きく危険だとの見方もあります。しかしこれまで、中小型株は市場環境のさまざまの場面を乗り越え、大型株を上回るパフォーマンスを上げてきました。今回は、中小型株投資の有効性について考えてみましょう。
相次ぐ事故も逆風ではない?「自動運転技術」の有望銘柄
活躍が期待される異業種の企業
現在の自動車の基本形となるフォード・モデルTが発売されたのは、1908年にさかのぼります。箱の四隅にタイヤを配置し、ハンドルで操舵する構造のまま100年余りが経過した現在、自動車は大きな変化のタイミングを迎えています。内燃機関(エンジン)からモーターへの転換、そして運転の自動化です。関連する企業は幅広い分野に存在します。従来の自動車とは異なる業種で、どのような個別銘柄があるのでしょうか。
株初心者にこそ使ってほしいテクニカル分析ツール
「グランビルの法則」をご存知ですか
日経平均株価は2018年1月23日に 2万4,129円と、1991年11月以来、約27年ぶりとなる高値を付け後、調整局面に入っています。この調整局面がいつまで続き、どの段階で反転上昇に向かうのか、株初心者では判断がつきづらい状況です。しかし、足元のような状況においても、トレンドや移動平均線を活用したテクニカル分析を用いれば、重要な下値メドや戻り高値のメドをあらかじめ予測することが可能です。
初心者でもデキる、IPO銘柄投資の“傾向と対策”
投資のプロはどこを見ているか
新規上場(IPO)銘柄の初値が好調です。IPOとはInitial Public Offeringの略で、不特定多数の投資家が参加する株式市場において、株式の売買が可能となることを意味します。それまでは家族ですとか、志を一にする同士など、いわば身内の集まりであった私企業が、IPOを機に公器となるわけです。上場に当たって企業は、新株を発行して広く投資家から資金を調達するのが一般的で、その際の株価が公開価格です。IPOする企業は上場前に、幹事の証券会社を通じて公開価格を提示し、資金を募ります。そして上場日に、取引所を通じて株が売買されるのです。2017年のIPO89銘柄は、公開価格に対して1銘柄平均で2.1倍の初値が付きました。公開価格は将来の収益、既上場の類似銘柄との比較、当該IPO銘柄に対する需給動向などを総体的に勘案されて、通常は本来の価値よりも割安に設定されているケースが一般的です。けれども、さすがに半額ディスカウントの設定は考えにくく、足元のIPO人気がうかがえるところです。