お金の育て方
お金の運用は何をすればいい?初めてでも資産運用を幅広く学べるように森永康平氏がわかりやすく解説していきます。
将来を予測できないアナリストは不要な存在か?
何事も「絶対」は存在しない
先日、大学生向けに投資セミナーを行いました。テーマは「消費増税時の投資戦略」です。参加した学生たちの知識量や思考能力はすごく、改めて筆者自身も日々勉強していかないといけないと思いました。このセミナーの様子が、テレビ東京の「ワールドビジネスサテライト」に取り上げられたのですが、放送の中で筆者が「絶対に覚えておくべきことは、将来は誰にもわからない」と学生たちに話している場面でした。放送後、この場面の画像をツイートしたところ、非常に多くの人から意見をもらいました。ということで今回は「将来を予測する」について考えていきましょう。
2000万円問題、消費増税…お金問題を考えるときに押さえておきたいこと
議論力の向上が投資力を高める?
金融庁の老後資金2,000万円不足レポートを発端に資産運用の話をしたり、参院選があった関係で、消費増税や財政問題について話をする機会が増えました。子供の頃は親が親戚や知人と経済や政治の話をしているのを聞いて、大人はつまらない会話ばかりしてるんだな、と思ったものです。いざ自分が友人とお酒を飲みながらこのような話をしているのを俯瞰すると、自分も大人になったのだなぁ、としみじみと感じてしまいます。しかし、会話をしているときに、1つ気になることがあります。それは、裏付けがないままに議論を進める人が多いのです。今回は、根拠に基づいて語ることを学んでいきましょう。この習慣を身に付けるれば、投資力も格段と飛躍します。
芸人の謝罪会見をきっかけに株主の意味を学ぶ
株主と社長はどっちが偉いの?
吉本興業の闇営業について、雨上がり決死隊の宮迫博之氏と、ロンドンブーツ1号2号の田村亮氏が謝罪会見をしました。筆者も含めて、かなり多くの方が興味を示していたようで、会見翌日にダウンタウンの松本人志氏が本件について語ることになり、急遽生放送となったフジテレビ系「ワイドナショー」の平均視聴率は16.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)となり、同番組開始以来、最高の視聴率になったそうです。会見の中で語られた内容は驚くことばかりでしたが、なかでも田村氏が述べた「在京5社、在阪5社のテレビ局は吉本の株主だから大丈夫といわれた」という部分は強い印象を残しました。ここでいう株主とはどういうことでしょうか? 今回は株主の意味を学びましょう。
備える資金は老後だけではない、子供の学費の考え方
なぜお金を育てるのか?
6月3日に金融庁が公表した「高齢社会における資産形成・管理」という報告書がきっかけとなり、資産運用に強い関心が集まっています。夫が65歳以上、妻が60歳以上の無職世帯が年金に頼って暮らす場合、老後に約2000万円が不足するという試算が報告書の一部に書かれていたため、定年後は年金だけで生活できると考えていた人たちに大きな衝撃を与えたようです。しかし、老後資金以外にも備えないといけない資金はあり、この連載『お金の育て方』のタイトル通り、どのようにお金を育てていくかを国民全員が考えないといけない時代になっています。今回は老後資金以外にも考慮しなくてはいけない資金のうち、子供の学費をみていきます。
景気が悪いことを一番実感できる指標とは?
大きな視野で経済と向き合おう
『経済指標って何?ニュースを見て数値を分析するクセをつけよう』、『経済アナリストがスーパーで密かに追っかけてしまうモノ』と2回にわたって、経済指標について話してきましたが、今回でこの経済指標シリーズは最後です。経済指標は非常に種類が多ので、全てをくまなく確認して分析するのは難しいもの。過去2回に学んだ国内総生産(GDP)と消費者物価指数(CPI)、そして、今回学ぶ完全失業率の3つの経済指標を今後は確認する習慣を身に付けてもらえればと思います。
経済アナリストがスーパーで密かに追っかけてしまうモノ
経済の体温計を意識しよう
前回に続いて、経済指標について解説します。経済ニュースを読んでいると、「インフレターゲット」や「デフレ脱却」などの言葉がでてきますよね。難しそうな言葉や、知らない単語が出てくると、距離感を置きがちですが、言葉の意味を実際のデータとあわせて見てみると、そこまで難しい話をしている訳ではないとわかってきます。今回はこの「インフレ」や「デフレ」の言葉と結びつきの強い物価に関する経済指標について学んでいきましょう。
経済指標って何?ニュースを見て数値を分析するクセをつけよう
マクロな視点を持つことも重要だ
資産運用をはじめた方がいいとは聞くけれど、難しそうだから初めの一歩を踏み出せないという人の話をよく聞きます。リスクを取る分、リターンが生じる可能性も理解しており、場合によっては投資元本が減ってしまうことも覚悟できている人が意外と多く、「そこまで理解できているのであれば一歩踏み出してみればどうですか?」と言うと、「経済の知識がないから」との反応が多いのです。たしかに、知識がある方がいいとは思いますが、知識は学ばないと身にはつきません。そこで、今回から数回にわたって経済指標について書いていきたいと思います。
相場の下落に不安を覚える投資家へ
投資家がいつも心掛けておくこと
10連休を終え、新元号になって最初の月の5月。連休明けから日経平均株価は続落し、5月は最初の営業日から6営業日連続で前日比マイナスとなり、その間の下落幅は1,000円を越えました。5月15日に初めて前日比プラスで取引を終えましたが、米中貿易戦争の結論は未だに見えておらず、今回の続落を受けて不安になっている投資家も多いと思います。また、これから投資を始めてみようと思っていた人たちにとっても、やはり投資は恐い、危ないという印象を持ってしまったかもしれません。しかし、相場は常に上下に波を打つもので、一方方向にずっと動き続けるものではありません。今回は投資家がいつも心掛けるべきことを共有したいと思います。
相場の動きに慌てるな、価値を見抜くために因数分解せよ
分析をする時に必須のスキル
投資信託の活用や株式投資で資産運用をするには、経済や企業の業績が分析できないといけないと思っている人が多いようです。これまでも連載「お金の育て方」で書いてきた通り、将来の事は誰にも分からないので、どれだけ分析しても株価の行方を正確に予測できるわけではありません。しかし、なにも根拠なく投資するよりは、しっかりと分析をして、自分なりにシナリオを立てながら投資をした方が、多少はリスクを低減できるかもしれません。分析というとすごく難しく感じるかもしれませんが、コツを掴めば精緻な分析もできるようになります。今回はそのコツを共有しましょう。キーワードは「因数分解」です。
お金を「減らさない」ことも重要である
この世においしい話はない
連載「お金の育て方」では、タイトルの通り、これから資産運用を始めようと思っている人や、既に始めてみたけど何を学べばいいかわからない初心者に向けて記事を書いています。これまでは主に資産運用を開始するにあたって、知っておいた方がいいことや、心掛けた方がいいことを解説してきましたが、今回は少し別の視点から「お金を減らさない」について考えてみましょう。資産運用はしたいけど、投資は自分にはハードルが高い、危ない気がするという人にも、身近に潜む話なので、すんなりと理解しやすいと思います。
自分の投資スタイルはどのように決めるか
投資のスタイルは十人十色
連載『お金の育て方』では、これから資産運用を始める未経験者や、資産運用を始めてみた初心者に向けて、最初の段階で知っておくべき話を書いてきました。大事なお金を運用するために、連載だけではなく、情報をネットや書籍などからも収集し、自分なりにいろいろと考えているかもしれません。しかし、調べれば調べるほど、さまざまな投資スタイルを目にして、自分はどのようにすればよいのかわからなくなる場合もありますよね。今回は投資スタイルの決め方のアドバイスができればと思います。
長期で資産運用を行うことをすすめる理由
金利を実感しにくい日本でお金を育てるには?
連載『お金の育て方』を読んでいる方は、これから資産運用をはじめてみようという人も多いかと思います。過去の記事でも述べてきましたが、資産運用をするのであれば長期投資が基本と考えています。当然、短期間で大金を稼げた方がいいわけですが、そんなおいしい話は世の中にはなかなかありませんし、あったとしても同時に高いリスクを背負うことになるかと思います。資産運用の目的は人によってさまざまですが、大事なお金を扱うので、過度にリスクを取るのは得策ではありません。今回はなぜ「長期」にこだわるのかを解説していきたいと思います。
資産のうち、どれくらいを投資にまわせばいいの?
人によって答えはバラバラ
連載『お金の育て方』では資産運用を始める際に心がけるべきことや、株式投資と投資信託の基礎について書いてきました。これまでの6つの記事を読んで、なんとなく資産運用について重要となるポイントは理解できてきましたでしょうか。そろそろ自分でも始められそうだと思っていただけたなら大変うれしいのですが、いざ始めようとすると新たに気になってくることもありますよね。自分が持っている資産(貯金)のうち、どれぐらいの割合を投資にまわせばよいかもその一つです。そして、投資にまわす資産のうち、どの金融資産をどれぐらいの割合で購入するか。今回はそこについて書いていきます。
分散投資はなぜ必要?世界に投資対象を持つことの重要性
国際分散投資を勧める理由
過去の記事でリスクを抑えて投資をする手法として、国際分散投資が有効であると書きました。投資手法の1つで、投資対象を国内株式だけでなく、海外株式、国内債券、REIT(不動産投資信託)など複数の資産クラスに分散し、かつ投資先も日本国内だけでなく海外にも振り分けましょうと簡単に説明しました。記事を読んだ方から、海外への投資について不安を感じているという感想をもらい、改めて今回の記事では具体的なデータも用いつつ、少しでも不安をなくしていけるように解説したいと思います。
株価はどうやって決まる?市場で常に株価が動き続ける理由
当たり前のようでいて奥が深い株価の動き
前回の記事では株式投資の基本について学びました。その中で、株式投資の原則は「安い時に買い、高い時に売る」と説明しました。これだけですと、非常に簡単に思えますが、株式投資で大富豪になった人が街中に溢れていないのを考えれば、いかに難しいかがわかるでしょう。そこで、今回はそもそも株価がどうやって決まるのかを解説します。難しい説明や、数式は使わずに、本質的な部分で理解ができるよう、いくつかのケースに分けて書いていきます。
未経験者が知るべき「株式投資の基本」
株式投資を通して学ぶことは多い
前回の記事では投資信託について勉強しましたが、今回は株式投資の基本を学んでいきましょう。株式投資というと危険というイメージを持つ方もいるかもしれません。確かに、株式投資は時として大きな損失を出す可能性もあります。誰にも将来は正確に予測できませんから、どれだけ勉強して、しっかり調査をしたとしても必ず儲かるわけでもありませんし、損失を回避できるわけでもありません。ただし、何も考えずに投資をするのは、これまでの連載でも書いた通り、もはや投機でしかなく、しっかりと資産運用の為の投資をするためには、やはり基本をしっかりと学ぶことが重要だと思います。
投資信託で踏み出す「投資」へのはじめの一歩
分散投資は投資の基本
これまでの連載2回で投資を始めるにあたっての心がけや注意点を紹介しました。今回からは投資について具体的な話を書いていこうと思います。投資には、様々な金融商品があり、その種類は毎年増えていっています。どの金融商品を選択するのかは、それぞれの目標や性格などにもよって変わってくると思いますが、今回は個人投資家の中でも最も多いであろう兼業投資家(本業とは別に投資をする人)が有効活用している投資信託の基礎知識をまとめます。難しい言葉も出てくるかもしれませんが、極力わかりやすい言葉で補足説明しますので、じっくり読んでみてください。
投資における大事な5つのルール
投資の世界では必須の知識
前回の記事では、なぜ資産運用が必要なのか、投資と投機の違い、資産運用におけるお金以外のリターンについて書きました。具体的な投資手法ついても解説したいのですが、その前に投資の世界に足を踏み入れる際に必須となる考え方を共有したいと思います。投資における大事な5つのルールと題し、投資家にとって重要な考え方を伝えていきます。投資手法については既に投資対象や投資スタイルによって細分化された情報が世の中にはあふれていますが、意外と本質的な部分がわかる情報は少ないので、投資未経験者だけでなく、既に投資をしている投資家にも改めて知ってほしいと思っています。