はじめに

貯蓄は手取りの20%を維持、家計改善は夫婦間での共有が大切

毎月の収支の改善を考えていらっしゃるようですが、手取りが月額70万円で貯蓄額は14万円、貯蓄は手取りの20%を実現できています。年間にしても、168万円ずつ貯蓄が実現できています。決して悪いとは言えません。

これまでの支出についても正直にお話をされていますね。支出については夫だけの問題なのでしょうか。ご夫婦どちらとも、同じように改善したいと考えていらっしゃるのなら、夫婦できちんと相談をしましょう。そのポイントをお話します。

【1.キャッシュフロー表をつくる】
ご夫婦が家計改善の意識改革を図るには、20年後、30年後のお金の流れを見ることも一つの策です。今のままの家計の状態を続けた場合の現金の流れを知ることができます。

もちろん、住宅ローンについてもです。ローン完済が定年後の何年も先になる場合、その年齢まで返済は続きます。ご夫婦が年金生活になっても返済は可能でしょうか。

60歳時に退職金を住宅ローン完済に充当するか、残債の半分を繰り上げ返済して毎月の返済額や返済年数を圧縮するか、それとも、そのまま返済を継続するか、それぞれのパターンをシミュレーションされることをおすすめします。

キャッシュフロー表から様々な問題点を把握し、改善策を考えることができます。その中でご相談者様に介護が必要になった時のお金の準備なども触れてはどうでしょうか。どれくらいの費用がかかるかなど、あらかじめ夫婦で共有しておきましょう。

【2.お小遣いの中でやりくりする】
お小遣いは、夫婦それぞれがきちんと取っていますね。これはいいことです。

相談内容にある夫のお金の使い道が、お小遣いからの支出なら文句は言わないほうがいいでしょう。6万円の中で好きなことに使って、発散しているなら十分です。

それよりも、その他「10万円(レジャー費や外食費)」が、夫の勝手な支出だとしたら、レジャーや外食費も、自分のお小遣いの中から支出してもらうように相談してください。

家計に余裕があると、ついつい散財しがちです。財布のひもが緩みがちなレジャーや外食費こそ、お小遣いの中でやりくりをしましょう。

まずは、ご自身の不安を夫に相談をしてみること。そして、家計の状況と将来の見通しを理解してもらうことが大切なのではないでしょうか。そのために、キャッシュフロー表を活用し、そこから、月単位の家計の見直しにつなげてみてください。

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