はじめに

使えるお金を増やしてシミュレーションしてみると

次にもう一つシミュレーションをしてみましょう。現在のシミュレーションでは、iDeCoとつみたてNISAに満額拠出しているため、使えるお金がとても少ない内容となっていて、被服費や旅行代、家電や家具の買い替え費用など今後お一人で暮らしていく上で必要なお金をあまり出せないように感じます。

そこでつみたてNISAの積立として、預金残高から充当して、今使える現金を増やすのはいかがでしょうか。預金の運用手段としても、まず非課税投資に充てることがおすすめ。預金から毎年つみたてNISAに充当し、90歳時点で約500万円残る結果となるように作ったシミュレーションをみてみましょう。

【シミュレーションの前提条件(上記と異なる部分のみ)】
・64歳までの手取り収入:年196万円
(iDeCo拠出後と仮定/税金還付等は考慮せず/なお61歳以降のiDeCo拠出はなくなるが、収入は変わらないと仮定)
・65歳以降の年金額:月9.1万円
・その他支出:年60万円とし、5年ごとにプラス50万円(85歳まで)
・資産総額からつみたてNISAに年40万円ずつ充当(21年後まで)
・90歳時に約500万円となるように設定

図

資産総額の数値は、預金残高と運用資産を合計したものです。つみたてNISAの資金を預金から充当することによって、手元に残るお金が40万円増えました。また、85歳まで5年ごとに50万円ずつ支出を見込んでいますので、前述した「やりたいことライフイベント」のために使うこともできますね。

この機会に、一度正確な数字を入れてシミュレーションすると良いでしょう。たとえば、今回は正確な所得等が不明であるため、年金額は少な目に見積もっています。大事な老後の生活費の基盤となるもので、年金額によってシミュレーションの結果が大きく変わりますので、ぜひご自身で「ねんきんネット」や「ねんきん定期便」で正しい年金額を調べて、上記シミュレーションに入れてみてください。

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