年内のドル円は108~110円台のレンジ相場か、米金融政策の行方と為替相場の展望
市場のテーマはFRBのテーパリング完了時期へ
いよいよ米連邦準備制度理事会(FRB)の金融緩和縮小のタイミングが近づいてきたと思われます。デルタ変異株の感染拡大といった不透明要因もありますが、この先のFRBの金融政策とドル円の値動きを展望してみたいと思います。
米テーパリング開始は早くて10月以降、雇用統計と当局発言から年後半のドル円相場を読む
米7月雇用統計直後はドル上昇、米国債利回り上昇
8月6日(金)に発表された米7月雇用統計は、事業所調査ベースによる非農業部門雇用者数(以下、NFP)が前月比94万3千人増と、事前予想中心値の87万人増に比べてかなり強い内容となりました。前月・前々月分は併せて11万9千人上方修正されました。新型コロナウイルスのデルタ変異株感染拡大が世界中で懸念されている中、2月分以降のレジャー部門を中心としたサービス業の堅調な雇用者増が引き続き全体の雇用増をけん引しています。加えて、8月は政府部門雇用者数が24万人増と、1~6月の月平均5万9500人増から大きく上振れしたことも影響したものと思われます。
今年後半のドル円相場はどうなる?重要なのは9月以降の米雇用統計
米6月雇用統計はまちまちの結果で相場は乱高下
7月2日に米6月雇用統計が発表されました。まずは、その内容を確認していきましょう。
放置していた仮想通貨が10倍に!?売却で利益が出たら扶養はどうなる?
売却益と扶養について注意点を紹介
2017年に仮想通貨(暗号資産)のビットコインが急上昇したことで「億り人」といわれる言葉が使われるようになりました。その後、一転して仮想通貨は大きな値下がりもしました。今回はビットコインの売却益と扶養についてお悩みの主婦Aさんの事例を紹介します。
日経平均が一時1000円超の大幅下落、FRBが金融正常化に舵でドル円は今後どうなる?
コロナショックとリーマンショックの違い
21世紀になり、為替市場は大きな2つの危機を経験しました。リーマンショックとコロナショックです。前者が急激な円高をもたらした一方、後者はそれほどでもありません。その違いはどこにあるのでしょうか。そして昨日、日経平均は終値で2万8,010円と、前営業日比953円安の大幅下落となりました。この値動きには様々な理由が考えられますが、世界の金融市場がコロナショック以前に戻ろうとしていることが大きな要因の一つでしょう。今回は、リーマンショックとコロナショックの違いを明らかにするとともに、今後、円高リスクはないのかを検証してみたいと思います。
今年後半のドル円相場はどうなる?足元の“前のめり解消”相場から解説する
米5月雇用統計はまちまちでも心配無用の理由
6月4日(金)に発表された米5月雇用統計は、事業所調査による非農業部門雇用者数(以下 NFP)が前月比55.9万人増と、事前予想中心値の67.5万人増に比べて若干弱い内容となりました。前月・前々月分は併せて2.7万人上方修正されました。家計調査ベースでの労働力調査は前月比44.4万人増と、NFPとそれほど乖離はありません(と筆者は思っています)。詳しくは触れませんが、44.4万人の内訳は、男性4.5万人、女性39.8万人となっています。これは良い兆候ですね。米雇用統計調査週(12日を含む週)の米失業保険継続受給者数の差(受給者が5.1万人減少)から予想している筆者の今回のNFP予想は5万人~10万人増と、非常に弱い予想でしたが、大きくはずれました。次月・次々月には修正される速報値の、市場予想中心値との差で一喜一憂する必要はないと筆者は感じていますが、A.I.主導のマネーゲームの様相が強い昨今の為替相場は、指標発表の瞬間からドル急落、米国債利回り急低下となりました。それでは、今回も詳しく解説していきましょう。
円が最弱通貨になる!?FRBのハト派姿勢継続で為替相場に懸念されることとは
ポイントは国際商品市況
一般的に、政府と中央銀行は利害が時に一致しないことがあり、それ故に中央銀行の独立性が重要であるとされています。政治家は選挙目当てに目先の景気浮揚を求めがちである一方、中央銀行の使命は主に物価の安定です。政治が金融政策に介入すれば、物価安定が阻害されかねず、経済や金融の安定にとって長期的なリスクを引き起こす可能性がこれまで指摘されてきました。かつて、米連邦準備制度理事会(FRB)の第9代議長(1951~70年)を務めたウィリアム・マーティン氏は、「FRBの仕事はパーティーが佳境に入ったタイミングでパンチボウル(お酒の入った大きなボウル)を片付けること」と語ったという逸話が残っています。景気過熱による物価上昇を未然に防ぐことが中央銀行の使命という比喩であり、敢えて憎まれ役を買って出るというFRB議長としての矜持が感じられます。
バイデン政権はドル円相場に興味ナシ?政治的なノイズが薄れた為替相場の行方
ドルの上値トライはこれからが本番か
為替市場参加者の中には、「ドルのレートは米国の為替政策によって決まる」という見方をする人も少なからず存在します。そこで今回は、政権交代によって米国の為替政策がどう変わったのかを確認し、ドル円相場の行方を予想してみたいと思います。
足もとドル円相場はポジション調整に入る?コロナ禍の米雇用統計の読み方
4~6月期予想は1ドル106~107円方向
4月2日(金)に発表された米3月雇用統計は、事業所調査による非農業部門雇用者数は前月比91.6万人増と、事前予想中心値の66万人増に比べて極めて強い内容となりました。前月・前月分も併せて15.6万人上方修正されたことも考慮すると、強過ぎると言っても過言ではない内容です。筆者の予想は、前月分の上方修正も含めてネット60万人前後の増加でしたので、待機していた筆者自身も米雇用統計発表後は驚きました。しかし筆者は、今回も含めて、最近の米雇用統計を材料視していませんでした。なぜなら、新型コロナウィルスのワクチン接種が広がるにつれて、米雇用はあと5~6百万人回復するであろうと筆者は見ており、月々回復ペースの数万、数十万の誤差はさほど大きな問題ではないと見ているからです。
27歳会社員「自宅で稼げるようにFXや不動産投資、個別株を始めたい」
FPの家計相談シリーズ
読者のみなさんからいただいた家計や保険、ローンなど、お金の悩みにプロのファイナンシャルプランナーが答えるFPの家計相談シリーズ。今回の相談者は、27歳、会社員の女性。会社都合で退職することになったという相談者。結婚を予定しており、将来の子育てのことも考えると、自宅にいながらお金を稼げる不動産投資やFX、個別株を始めようと思っているそうですが……。家計再生コンサルタントの横山光昭氏が運営する『マイエフピー』のFPがお答えします。 会社の都合で、あと半年ほどで退職をすることになりました。現在パートナーと同居中(2、3年のうちに籍を入れたいと思っています)で、家計を合わせ始めたばかり。彼にしっかり収入があるので生活に不安はないのですが、貯金ができなくなるのではないかということが心配です。今は家計簿アプリで支出を管理していますが、毎月20万円ほど余っています。私の1カ月の収入すべてを貯めている感じです。これを、これからの結婚式費用や出産費用にしたいと思うのですが、半年後には私の収入が無くなってしまい、貯金ができなくなります。次の職をまだ探してはいないのですが、収入を得なくてはいけないと思ってい
4月以降にドル円は110円超へ!米ドルの上昇余地はまだあると見る理由
米長期金利の上昇は常に円売りドル買い材料ではない
3月に入り、円安ドル高が加速し、一時109円台を示現しました。ドルの上昇はすでにクライマックスを迎えているのか、それともさらなる上値余地があるのか、市場の見方が分かれている印象です。そこで、主な論点である雇用や物価を含む米国経済と、FRB(連邦準備理事会)の金融政策および米長期金利の動向を見定めながら、今後のドル円相場を展望したいと思います。
パウエルFRB議長「金利上昇に慌てない」、足元相場から導かれるドル円予想は?
米2月雇用統計結果と米FRB発言
2月25日に米10年債利回りは、一時1.6085%まで急上昇していました。昨年12月31日の終値レベルが0.9132%、1月29日の終値レベルが1.0655%であったことを考えると、2月に入ってからの米長期金利上昇は目を見張るものでした。市場の注目が米インフレ懸念、米長期金利上昇に向いていることで、3月1日~5日の週は米2月雇用統計よりも、米FRB(連邦準備理事会)当局者の発言が重要視されることとなりました。今回は、注目された米FRB当局者の発言を確認し、原油先物市場、米2月雇用統計結果から、今後のドル円相場を予想します。
FXにマッチングアプリ…家族に秘密を持つ主婦は予想以上に多いという調査結果
バレたら修羅場?
緊急事態宣言が再度発出され、再び不要不急の外出自粛が呼びかけられています。前回の緊急事態宣言から今日まで、多くのサラリーマンはリモートワークを行い、家で過ごす時間が多くなりました。 家庭を持つサラリーマンの場合、家族と一緒にいる時間が増えたケースもありますが、妻・夫ともに「長い時間を過ごせるようになって良かった」「いやいや、夫婦で長時間一緒にいると、こんなにも疲れるものなのか」と様々な意見が飛び交います。特に主婦の立場に立って考えれば、家事だけでも精一杯なところに、夫が外出せず家にずっといる状況にストレスを抱え、塞ぎ込む人も少なくないかもしれません。デジタルマーケティングカンパニー「PLAN-B」が興味深いアンケート調査結果を発表しました。「『主婦の秘密』に関するアンケート調査」で、10~60代以上までの主婦725人にとったもの。ドキッとするようなタイトルですが、主婦ならでは秘密は大別すると、6つに分けられるようです。さっそく見ていきたいと思います。
パート主婦、FXで50万円を失ってから“貯金”で不動産投資を始めるまで
短大卒業後の入社先でリストラされて思ったこと
主婦ながら、サラリーマン時代とパートで貯めたお金を使って不動産投資をスタート。コツコツと9年間続けた結果、不動産による収入が月100万円を達成した、パート主婦大家なっちーこと、舛添菜穂子さん。不動産投資をはじめようと思い立った頃は独身の会社員だったそうですが、なぜ不動産投資に興味を持ったのか、また主婦をしながらどのようにして物件を購入したのか詳しく聞きました。
一時102円台に突入したドル円、そろそろ円安トレンドに転換すると考える理由
国際商品市況に注目
ドル円は2020年半ばから円高トレンドが続いており、年明け後、一時102円台に突入しました。この相場の特徴は動きが非常に緩やかであるということでしょう。つまり、過熱感がなく、いつの間にか102円台まで円高ドル安が進んでいたというのが、多くの市場参加者の実感ではないでしょうか。昨年3月のコロナショック時のように瞬時に円高に振れた場合は反発も早いのですが、だらだらと円高ドル安が進む状況下では反発のきっかけが掴みにくいのが実情です。ただし、年が明けて変化の兆しも表れ始めており、要注目です。
円高傾向続くドル円、来年早々にも反発か 2021年の為替相場見通し
ワクチン普及と長期金利に注目
主要な金融商品の2021年相場について専門家に聞く短期集中連載。第2回目は円高傾向が続く「為替」です。 今年の相場はどのように動くのか、大和証券の石月幸雄・シニア為替ストラテジストに寄稿いただきます。
米大統領選結果混迷、ドル円市場の見通し 注目のバイデン政策は?
米10月雇用統計は大幅改善
筆者は前月の記事で、「私から、読者の皆さんにお伝えしておきたいことは一つだけです。『米国時間11月3日(日本時間4日)に米大統領選の結果は判明しないことはほぼ確実であろう』ということです」と記しました。そして、米10月雇用統計発表時点(米国時間11月6日午前8:30)で、米大統領選の結果は出ていません。ただ、今年の米大統領選の激戦州となったミシガン州、ペンシルベニア州、ウィスコンシン州、アリゾナ州、ネバダ州、ジョージア州での開票速報で、ミシガン州とウィスコンシン州、アリゾナ州、ネバダ州で一部報道機関がバイデン候補当確速報を出しています。ペンシルベニア州(期日前投票の開票継続中)でのバイデン氏リードが伝わる中、市場観測は「バイデン氏勝利かな?」程度には傾いていたかもしれません。
マグマのように円売りエネルギーが溜まっている?為替を動かす4つのパラメーターを徹底解説
リスクオン、オフだけでは動かない
言うまでもありませんが、外国為替市場では日々通貨の取引が行われています。株式市場のような取引所があるわけではないため、一般の方にはあまり馴染みがないかもしれません。ただ、為替レートの変動によって経済や物価に影響が及ぶことがありえますので、決して他人事ではありません。為替市場はどういった要因で変動するのかを解説しましょう。